軒天の塗装方法を紹介!意義や費用は?

軒天を塗装する人

外壁・屋根塗装の際に盲点になりがちな軒天ですが、この部分も建物を守るうえで重要な役割を担っているので劣化が見られる場合は塗装が必要です。

そこで今回は軒天の塗装について、塗装の意義・費用・塗装方法に付いて紹介していきます。

軒天とは

軒天(のきてん)と言っても、どの部分のことを指しているのか分からない方は意外と多いのではないでしょうか。

軒とは、屋根が外壁より前に出ているひさしの部分のことをいい、その裏側にある軒の天井部分のことを軒天といいます。軒天は軒裏天井・軒井・軒裏と呼ばれることもあります。

役割としては、

  • 屋根や垂木の野地板を隠す
  • 不燃材を使用し、家事の際に屋根裏の延焼を軽減・防止させる
  • 有孔板や活気校から空気を取り入れ、天井裏の結露やカビを防止する

以上のようなものがあります。このように、軒天の役割には建物を守るうえで重要なものがありますので、軒天に劣化が見られる場合は塗装が必要になります。

軒天の種類は大きく2つ

軒天に使用される材料の種類は大きく2つあります。

ケイカル板(ケイ素カルシウム板)

土などに含まれるケイ酸と酸化カルシウムが結合したケイ酸カルシウムという物質と、補強用繊維を配合している板です。

かつては建物の多くに繊維強化セメント板が使われていましたが、アスベストが社会問題になってから使用されることがほとんどなくなりました。

これに代わって登場したのがケイカル板となります。防湿性、耐火性に優れているのが特徴で、もちろんアスベストを含んでいません。

べニア板・合板

日本家屋などでは、べニア板や木目調の合板が使われていました。とくに、木目調は風情のある軒天に仕上げることができるので人気でした。

しかし、数年で劣化してしまうことや、耐火性が低いどころか燃える材料となってしまうので近年はケイカル板が主流となっています。

軒天の劣化サイン

軒天はどんなタイミングで塗装する必要があるのでしょうか。外壁塗装と屋根塗装と同じタイミングで塗装をおこなえばいいと考えている方が多いかもしれません。それは間違いではないですが、軒天だけ劣化が激しくなっている場合は早めに塗装を検討しなければなりません。

それでは軒天によくみられる劣化現象を紹介していきますので、あなたの自宅で以下のような劣化現象が見られていないか確認してみてください。

汚れ・色あせ

軒天は紫外線を直接受けているわけではないですが、経年劣化によって汚れが付着したり、色あせが起こってしまうことがあります。

軒天の色あせや汚れは緊急性のあるものではないですが、塗装によってメンテナンスすることで劣化が進行してしまうことを防ぐことができるので、ぜひこのような劣化を見つけたら塗装を検討してみてください!

剥がれ

軒天の表面が剥がれてしまい、ボロボロになってしまっている場合は塗装が必要になります。塗装の剥がれは軒天に雨や風の影響を直に受けてしまっている状況なので、早急に塗装が必要な場合があります。

雨水などが軒裏に入り込んでしまうことも考えられますので、そのような場合は最悪雨漏りの原因ともなってしまいます。雨漏りが発生してしまうと工事に大きな費用を費やすことになってしまうので早めに塗装をおこなうことをおすすめします。

カビ・コケ

軒天にカビやコケが発生してしまっている場合は、雨水や湿気が発生しやすい状態にあるので、通気がしっかりとできていない可能性があります。通気ができていない場合さらなるカビ発生の原因となってしまいます。

またコーキングなどから雨水が侵入し、湿った状態になってしまいカビが発生してしまうこともありますので、やはりこのような劣化がみられる場合は早めのメンテンナンスが必要といえます。

もし劣化状態を自分で判断できない場合は地元の塗装業者に依頼して点検してもらってもいいでしょう。

シミ

シミが発生している場合は雨漏りの危険性が高いです。屋根やベランダから排水がしっかりできていない場合は、雨水が中に入ってしまい軒天にシミが出てくることがあります。

雨漏りが進行している場合もありますので、早急に塗装業者に点検してもらいましょう。シミができている場合はメンテナンスの緊急性が高いといえます。

もし雨漏りの進行状況がひどい場合は、塗装ではメンテナンスはできず、新しい軒天への張り替えをおこなうことになってしまいます。こうなると工事費用も高くついてしまうので、シミ発生前にメンテンナンスをしておきたいものです。

軒天の塗装方法

軒天のメンテナンスは、施工範囲が狭いということもあって意外と簡単に終わります。軒天塗装の際には、必ず塗装業者に工事を依頼しましょう!

簡単な工事だからと言って自分で粗相してしまうと失敗してしまったり、落下などの危険を伴うので絶対にやめましょう。

研磨紙刷り込み(下地調整)

塗膜の不具合の場合は、まず研磨紙によって古い塗膜を取り除いていきます。そのあとで刷毛や雑巾などで軒天をきれいにしていきます。

軒天の塗り替えをおこなううえで、下地調整がどれだけキレイにできているかで塗装の完成度が変ってきます。塗装がキレイにおこなえれば長持ちに繋がりますので、まずは下地調整が大切になります。

吸い込みとめの塗布

軒天をきれいに清掃できたら、吸い込み止めをローラ―や刷毛を使って塗装していきます。

吸い込み止めは、塗料が下地・中塗り・上塗り塗料に吸い込まれてしまい、ツヤを失ってしまったり肉持感がなくなってしまう状態を防止する役割があります。

吸い込み止めの塗布は、軒天塗装の成功を左右するのでこの作業はとても重要だといえます。

塗装開始

吸い込み止めを塗装したら、中塗り・上塗りをしていきます。

塗装後は一定の乾燥時間をおいて重ね塗りをしていきます。本来塗装は中塗り・上塗りの1回づつとなりますが、2回では不十分と判断した場合は3回目の塗装が必要になります。

高圧洗浄はできない

軒天には、通気性をよくするための、有孔板や換気口を設けてあります。それゆえ軒天に高圧洗浄をおこなってしまうと、通気部分から水が入ってしまうので高圧洗浄ができないのです。

高圧洗浄について詳しくはこちらをご覧ください!

外壁塗装工事の工程の一つである洗浄について紹介しています。どんな種類があるのか、その意味・効果、相場について書いています。参考にしてください。

軒天塗装に使う塗料の種類

軒天塗装に使用される塗料は主に以下の3つです。

  1. EP(エマルションペイント)
  2. AEP(アクリルエマルショペイント)
  3. NAD(アクリル樹脂系非水分散形)

EPとAEPは分けて考えられていたのですが、近年市場に出回っているエマルションペイントの多くがアクリルエマルション系のため、同じものとして考えられています。

これまでは軒天塗装に水性の塗料が頻繁に使用されていましたが、最近ではケイカル板やべニア板に濡れるNADの使用が増えてきています。

EP・AEP塗料の特徴

水溶性のため安全性に優れているが、接着性が低い。

EP・AEPの主な製品

■ビニデラックス300(関西ペイント)
揮発性有機化合物をほとんど含んでおりません。ハケ目が目立たず、均一で整った塗面にすることができます。ハケ塗りに優れていますが、ローラーでも作業性に優れています。

■エコフラット100(日本ペイント)
防藻、防カビ、抗菌アルデヒド吸着機能を持っています。環境にやさしい合成樹脂の塗料となっています。揮発性有機化合物をほとんど含んでいません。

■マルチエースⅡ(アステックペイント)
軒天や内外装に使用できる弱溶剤系塗料です。防藻・防カビ性を持っており低臭です。体に優しい塗料ということもできますね。こちらの塗料は艶消しなので、落ち着いた雰囲気に仕上げることができます。

※揮発性有機化合物(VOC)とは?
大気中の光化学反応によって、光化学スモッグを引き起こしてしまう原因の一つとされています。トルエン・キシレン・酢酸エチルが代表的な物質となっています。

NAD塗料の特徴

接着性や耐水性が高く、ヤニ止め効果があります。

NADの主な製品

■アレスセラマイルド(関西ペイント)
防藻・防カビ・ヤニ・シミ止めの効果があります。艶あり、消し、半艶にも対応していてます。内外装で塗装可能なので、使用用途が広い塗料となっています。

■ケンエースG-Ⅱ(日本ペイント)
素材への浸透力が高いのが特徴です。下地への影響が少ないので良く使用されている塗料になります。防カビ、ヤニ止めに加え、耐水性にも優れています。

■セラミタウンマイルド(エスケー化研)
ファインセラミック技術によって塗膜が帯電性・親水性となり、汚れにくい塗膜を作ることができます。

軒天のDIY塗装はおすすめできない!

軒天塗装は塗装面積が小さいことから、簡単にできると考えられがちです。

しかし、軒天は高い所にあり塗装体制が厳しいことから、本当は難しい作業なのです。

他にもDIYをおすすめできない理由がいくつかあるので紹介していきます!

塗料が外壁を汚してしまう

天井に塗装するということで、塗料が垂れたりこぼれたりして外壁を汚してしまうことがあります。これは素人のミスとして多いものですね。

キレイな外壁を塗料で汚してしまうと、新たな作業を増やすことになってしまうので自信がない場合はおすすめできません。

上を向いて塗装すると考えるだけでも、作業の難しさは何となく想像できるのではないでしょうか。

隅々まで塗装するのが難しい

軒天は塗装面が狭いので簡単に思えますが、隅々までキレイに塗装するのは意外と大変な作業になります。まんべんなく、均一に塗装しなければ軒天を塗膜で守ることができません。

軒天に一枚のきれいな膜を作るのが軒天塗装なのです。

上を見て作業するので危険が伴う

軒天塗装のスタイルは、ずっと上を見て作業する形です。

足元がおぼつかない場面も多く、転落などの危険もあるので注意が必要な作業になります。 骨折なんてしてしまっては、後悔しか残りませんので身の安全を考えてプロに任せることをおすすめします。

プロの塗装のほうが耐久性が高い

あたりまえではありますが、プロに塗装してもらうほうが長く建物を守ってくれる塗装にすることができます。

素人の塗装は塗膜が均一にならないことがほとんどです。それでは劣化が早まり、何回も通すするはめになりかねません。いくら自分で塗装していたとしても、回数が多ければコストがかさみます。

さらに、塗面がキレイじゃなく見た目が悪くなってしまうことも多いです。

それを考えると、プロにお願いしたほうがいいのではないでしょうか。

塗装にかかる費用は800~1500円/㎡

軒天の塗装にかかる費用は800~1500円/㎡となっています。
足場代を含めると15~20万円程度になるかと思います。

価格は使用する塗料によって変わるので注意しましょう。

たとえばウレタンより耐久性のあるシリコン塗料を使用すると工事費用は高くなります。

  • ウレタン塗料 800円/㎡
  • シリコン塗料 1000円/㎡

このように塗料によって値段が変りますが、多くの方は現在一番普及しているシリコン塗料での塗装になると思います。

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