塗装工事において、屋根の色を迷っている方は多いと思います。
屋根の色は普段気にしていないですが、塗装面積が大きいので色が変わるだけで大きく見た目が変わるのです。
そんな屋根の色選びに失敗してしまうと、後悔の残る塗装工事になってしまいます。
というわけで、今回は屋根塗装における色の人気ランキングや色選びのコツを紹介していきます。
屋根の人気色BEST5
屋根の人気色は以下の通りです!
人気順 | 色の名前 | 色見本 | 紹介 |
---|---|---|---|
1位 | スチールグレー | ![]() |
少し青みがかった灰色。真っ黒よりは明るい印象を与えることができるので、暗い色があまり好きでない方におすすめ。 |
2位 | アイボリーブラック | ![]() |
黒の中でも温かさを演出できるのが人気。外壁の色とも相性バツグン! |
3位 | トゥルーブラック | ![]() |
深みのある黒。高級感を演出できる。 |
4位 | トープ | ![]() |
トープとはフランス語で「モグラ」。赤身のある茶色がかった灰色。目立ちすぎず、暗すぎず。おしゃれな外観を求める方におすすめ。 |
5位 | スレートグリーン | ![]() |
深みのある濃い緑。寒色系の外壁と相性◎。自然にもマッチし、ナチュラルな仕上がりに。 |
屋根の色には暗めの色が多く選ばれることがわかりますね。
外壁の色とのバランスを考えると、屋根の色には暗い色を選んだほうがいいです。外壁には落ち着いた明るい色を選ぶ方が多いので、バランスを考えたときに、屋根の色は暗くするというのが一般的なのですね!
また、「屋根の色は暗め」という固定観念も上記のランキングになる要因かもしれません。たしかに、日本の家の屋根は全体的に暗い色が多い気がしますよね。
色選びのコツ5つ
屋根は外壁ほど目立つものではないので難しく考える必要はないですが、全体的にまとまりのある色を選びましょう。
「屋根は目立たないし…」といって色選びをおろそかにしてしまうと、後悔の残す塗装となってしまいますよ!
それでは色選びのコツを紹介していきます。
外壁との色調を考える
外壁色と調和のとれた色を、屋根の色に選びましょう。色調が全く異なる色にしてしまうと、建物全体がアンバランスに見えてしまいます。落ち着きのない印象となってしまうので注意が必要です。
「色のバランスとかあまりわからない」という方は、同系色を選ぶと失敗しませんよ!
屋根も明るい色にしてポップな外観にしたいという方も多いと思いますが、屋根の色は地味に抑えるくらいが丁度いいでしょう。
面積効果を考える
同じ色でも、大きさによって色の見え方が違います。目の錯覚と言えばわかりやすいですね。
- 小さい面積→暗く見える
- 大きな面積→明るく見える
小さい見本だけで色を決めてしまうと、実際に塗装した際には見本とは違った色に見えてしまうことがあります。「失敗した…」と思ってしまう方が多いので注意しましょう。
塗装の色は1トーン・2トーン色を変えて選択してもいいかもしれません。
具体的な例を挙げると、薄いピンクを選んでも、建物全体に塗装するとピンクが思ったより強かったということです。
気になる色の家をチェックしておく
先ほど紹介したように、色の見本だけでは全体に塗装したときのイメージが膨らませにくいです。
希望の塗装色がある程度決まったら、その色に近い建物を見て完成イメージを膨らませましょう。実際の家をサンプルに見立てて色を考えることをおすすめします。
「近所の家をジロジロ見るのは気が引けるんだけど…」という方は、住宅展示場に足を運んでみてもいいでしょう。各住宅メーカーが家を魅力的に見せるために立てた家ですから、きっといいサンプルが見つかりますよ!
汚れることも考える
白など、明るい色を選択する際は汚れることもしっかり考えましょう。明るい色は汚れが目立ちやすいですので、定期的にメンテナンスをしないと汚れが目立ってしまい、汚い外観となってしまいます。
メンテナンスは色の明るさに関係なく大切ですが、明るい色はより一層メンテナンスが必要なると考えましょう。
屋根は雨が直接当たるので、汚れが蓄積してしまいがちです。定期的なメンテナンスを面倒だと感じる方は明るい色は避けたほうがいいかもしれません。
それでも明るい色にしたいという方は、明るめですが比較的汚れが目立たない茶色やベージュがおすすめです。
屋根のメンテナンスについてはこちらをご覧ください!
色のサンプルを見せてもらう
塗装の色は面積効果によって見え方が変わってくると紹介しましたが、サンプルを確認しないで色を選ぶのは危険です。
塗装業者に色のサンプルを見せてもらって、面積効果による色の見え方を想像しましょう。サンプルを見ないで色を決めるよりは、サンプルを参考にしたほうがいいです。
日陰や日向でサンプルを見てみよう
光の当たり具合でも色の見え方は異なります。
サンプルで色を確認する際は、太陽の当たるところ、当たらないところで色を見てみましょう。細かいことですが、実際に塗装をしたときに「あれ、なんか違う」と思わないために大切なことです。
色選びでは小さな確認作業もあとに響いてきますので、面倒くさがらずにとことんサンプルを活用しましょう。
色の効果はさまざま!
色 | 紹介 |
---|---|
赤 | 赤は情熱的と形容されるように、目立つ色となっています。小さい面積に塗装するならいいアクセントになりますが、大きな面積に塗装すると正直くどい印象です。そのため屋根には適さないと考えることができます。 |
オレンジ | オレンジは温かい印象を与えてくれる色です。しかし、赤と同じようにアクセントとしてはいいですが、広い面積に塗装するには少々くどいかもしれません。屋根の色というよりは外壁に塗装するといいでしょう。オレンジの中でも淡いものなら、きれいな印象を与えることができるでしょう。 |
青 | 青は落ち着いた印象を出すことができます。明るい青ではなく、暗めで落ち着いたものなら屋根の色として使うことができます。ネイビーなどがおすすめです。 |
黄色 | 黄色は明るい印象を持っていますが、屋根の色としては適しません。目がチカチカすると近所からの苦情も考えられますね。 |
グリーン | 屋根の人気色ランキングに入っているように、屋根の色に選ばれることが多いです。原色の緑ではなく、暗い緑を選ぶと周辺環境と外壁に馴染みます。 |
茶色 | 屋根の色としてよく使用されます。茶色は相性が良い色が多いのでおすすめです。茶色は明るいものと暗いもので印象が違うので、好みの茶色を探してみてください。 |
白 | 上で紹介したように、汚れが目立つので注意が必要です。ただ、個人的には白い屋根は屋根の色として選択肢に入れていいと思います。きれいなイメージを与えることができますので、メンテナンスさえ怠らなければ明るい雰囲気の外観を実現できるでしょう。 |
黒 | 屋根の色として人気No.1です。多くの住宅で採用されているように、一般的なことから落ち着いた雰囲気です。 |
屋根塗装の色にまつわるトラブルと原因
自分の思い通りの色を選んだと思っても、思わぬトラブルが発生してしまうことがあります。
色にまつわるトラブルを紹介するので、色選びの参考にしてください。
思い通りの色にならなかった
ここまでで紹介してきたように、屋根塗装では思った通りの色にならないことが多いです。
「思った通りの色じゃないから塗装しなおして!」と業者に言っても、再び工事費用を支払うことになってしまいます。業者の明らかなミスでない限り自分が負担することになると考えましょう。
面積効果を考えていなかった、日当たりを考えていなかったなどと原因はさまざまですが、ここでは他の原因を紹介していきます。
原因:見本だけを頼りにしてしまった
サンプルの色だけを見て色を決めてしまうと、完成時に「失敗した」となってしまうことが多いので注意しましょう。
屋根の質感や塗料の性質をサンプルでは再現しきれないので、実際に塗装すると「なんかイメージと違う」となってしまうのです。
予防策として、塗装の前に試し塗りをしてもらいましょう。屋根に少しだけ塗装してみると実際の色や塗料の質感を確認できますよ。感覚だけで塗料を決めずに、自分の目で確認することも必要です。
原因:パソコンで気に入った色を塗装した
屋根の色を決める際に、インターネットで色を探す方は多いですよね。もちろん、色を事前に探してイメージを膨らませることはいいことですが、パソコンの画面に出ている色を鵜呑みにしてはいけません。
パソコン画面の明るさは、個人個人で違いますから、設定によって見える色が異なっています。そのため自分のパソコンに表示されている色をそのまま再現できると思わないようにしてください。
パソコンで調べた色はあくまでも参考として、業者に試し塗りやサンプルの作成を依頼しましょう。自分だけで色を決めずに、業者に相談することで失敗しない塗装になりますよ!
近所トラブルになってしまう
塗装の色が原因で近所トラブルになってしまうことがあります。
自分の気に入った色を再現できてもトラブル発生につながってしまうことがあるので注意しましょう。
原因:色が派手すぎた
色が派手すぎてトラブルとなってしまうことがあります。
近隣の家の外壁が真っ黄色や、真っ赤だったらあなたはどう思いますか?
正直、どこか落ち着かなかったり、嫌な気分になってしまうという方は多いと思います。
色は人の気持ちに少なからず影響しますので、近所の方に悪く思われないような色を選ぶことも大切です。
外壁の色が原因で訴えられてしまった楳図かずおさん宅
漫画家の楳図かずおさん宅は、外壁の色が原因でトラブルになってしまったことがあります。自身のトレードマークとなっている赤と白の縞模様(ボーダー)を、自宅の外壁に取り入れているのは有名な話ですよね。
外観があまりにも派手すぎて、近隣住民に「景観を損なう」とされ訴えられてしまいました。結果的に楳図さんの勝訴となったのですが、このように近隣住民とトラブルになってしまうと面倒ですよね。
一般の方相手なら訴訟までは発展しないとは思いますが、近所の方との関係が悪くなってしまうはよくないですよね。そうならないように、屋根の色選びは慎重におこないましょう。
屋根の色で失敗しないための便利道具
屋根に限らず外壁もそうですが、塗装色が自分のイメージ通りにならないことが多いと紹介しました。自分のイメージと違う仕上がりになってしまったら、大きなお金をかけて塗装工事したことを後悔してしまいますよね。
そうならないように、業者はイメージのずれを未然に防ぐためのツールを用意してくれていることがあります。
別に費用が掛かってしまうこともありますが、後悔しないために道具を使ってみることをおすすめします。
それでは、イメージ通りの完成に近づけるためのツールを紹介していきます。
カラーシュミレーション
【エスケー化研が提供するカラーシュミレーション】
まずはカラーシュミレーションです。塗装業界ではとても有名なものです。
カラーシュミレーションは、パソコンで実際に塗装する家の写真に色を付けてシュミレーションする道具です。
自宅のパソコンでカラーシュミレーションと調べれば出てきますので使ってみてください。また、業者に頼むとより精巧なシュミレーション画像を作成してくれますよ!
好きな色を選択して様々な完成図をイメージすることができる便利なツールです。
頼りすぎはよくない
便利なカラーシュミレーションですが、パソコンの画面や印刷したものは、実際の塗装と色が異なることがあるので信じすぎないことが大切です。イメージを膨らませるものとして利用してくださいね。
実際、カラーシュミレーションツールには頼りすぎないことが推奨されています。塗装は実際に塗ってみないとわからないという性質がありますので、軽い気持ちで使ってみましょう。参考程度に考えるのがカラーシュミレーション利用のポイントです。
透けるとんシート
家の写真を元に、外壁・屋根部分を透明に切り抜いたシートを作り、色見本をはめて全体の塗装イメージを確認できるツールです。
色見本には実際の塗料が使われているので、実施の仕上がりに近い塗装イメージを確認することができます。
業者に自宅の全体画像を送るだけで作成してもらえるので、ぜひ活用してみてください!
試し塗り
一番確実に色を見極めるのであれば、試し塗りがおすすめです。試し塗りは、実施に自宅の外壁に塗料を塗装する方法になります。
大木は範囲に塗装するのではなく、実験的に狭い範囲に塗装してみて、色の確認をします。屋根や外壁の質感も含めて塗装イメージを膨らませることができます。
業者が試し塗りをおこなっている場合は依頼してみましょう。