自然災害により住宅が損害を受けた場合に、損害の補償をしてくれる「火災保険」を知っていますか?
火災保険に加入すれば、様々な自然災害によるリスクに備えることができます。しかし、最近、火災保険を使用した屋根修理の詐欺が増えているそうです。
いったい詐欺はどんな手口を使ってくるのでしょうか?きちんと保険を利用するにはどうしたらいいのか紹介します。
もくじ
火災保険を利用する屋根修理とは?
火災保険は火災だけが対象ではない!
火災保険と聞くと、火災にあったときにしか利用できないイメージがありますよね。
しかし、そんなことはなく、台風や突風による被害でも適用され、屋根被害の修理ができます。
劣化による屋根修理はできない
年月が経ち、自然と古くなり劣化したものには適用されません。屋根のリフォームには使用できません。
しかし、インターネットで検索してみると、火災保険でリフォームできるというようなホームページが出てきます。これが詐欺の始まりなのです。
屋根修理の詐欺とは?
保険が適用できないものに無理矢理つけてしまう
先ほども言ったように、火災保険が適用されないものに火災保険を使用してしまうというケースがトラブルの発端です。
屋根修理しようと思うタイミングは雨漏りが最も多いと思います。しかし、いつから雨漏りが始まったのか、何が原因なのか分からないこともありますよね。このような場合、保険会社も見分けがつきにくいです。
よくあるケースとしては、このように経年劣化が原因である可能性が高いのに、業者側が台風などの災害にするようにもちかけてきます。
具体的にどんなトラブルに発展するでしょうか?
保険料がおりると思って工事を進めていた。しかし、保険料がおりずに工事代が全額自腹となってしまう。
もし途中で工事を中止しようと思っても、契約後だといって違約金を請求されるなんてこともあります。また、このような場合、無料だからといって必要のない工事をたくさんつけられることがあります。そうすれば工事代はさらに膨れ上がるでしょう。
契約した側としては、「業者に言われたから」となります。ですが、これは詐欺に加担したことになってしまいます。さらに裁判にまで発展してしまうかもしれません。
訪問・電話の勧誘に注意!
「屋根を無料で修理しませんか?」などと訪問や電話の勧誘が増えているようです。
直接会って話を聞いたり、「タダで」なんていう甘い誘惑を聞いたりすれば乗っかってしまいますよね。
それが悪徳業者の狙いです。
このような訪問の勧誘で、詐欺の件数は年々増加し、ここ5年あたりで約9倍となっています。一件当たりの被害額はわずかでも、件数の激増で保険業界営業にとっても重大な問題となっているようです。
安易な営業トークには気をつけましょう。
↓悪徳業者の特徴について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
屋根修理の詐欺とは?
では、トラブルが増えているのになぜ取り締まることができないのでしょうか?
詐欺対策ができない原因
屋根の劣化というのは、自然災害なのか経年劣化なのかを判断がしづらいです。まず物理的に調査しづらいですし、費用もかかります。
保険会社は屋根の専門家ではないので、申請が正しいのかどうか分からないことが多いのです。
また、屋根修理の金額は保険会社にとっては少額です。屋根修理は簡単な修理であれば10万以内、それ以上に修理が必要な場合は100~200万ほどかかります。修理する側からすると大金ですが、保険会社からするとわずかな額なのです。船舶の積み荷の保証となると、億単位のお金になります。100万円程度のお金に時間を使うことができないのです。
詐欺に遭わないためには?
屋根修理の詐欺に遭わないためには、「信頼のできる業者を見つけること」に尽きます。
具体的に信頼のできる優良業者とはどのような特徴があるでしょうか?
優良業者はお客さんの利益を最優先して、行動してくれる業者です。保険内容や修理について熟知していて、きちんと分かりやすく説明してくれます。屋根修理費用の負担をできるだけ減らし、同時に修理の質を下げないような業者です。
悪徳業者の特徴
・訪問販売している
・保険・修理の知識が乏しい
・屋根修理の写真を出さない
・契約を急かしてくる
このように様々あります。その他にも詐欺の手口はたくさんあります。
悪徳業者の見極め方を知るよりは、優良業者を知る方が良いでしょう。
良い修理業者を探して、屋根を実際にみて確認してもらってから、正しい順序で保険金を請求してください。
まとめ
屋根修理の保険詐欺について紹介しましたが、一番頭に入れていただきたいことは、火災保険が支払われるのは、「自然災害による損傷」ということです。
「保険金で屋根修理タダでできます」などの甘い誘惑には乗ってはいけません。
このように紹介すると悪徳業者ばかりかのように思いますが、信頼できる屋根修理業者はたくさんあります。優良業者を見つけて屋根の状態をチェックしてもらいましょう。