外壁塗装のスタッコ仕上げ。言葉は聞いたことあるけど、いまいちどんなものなのかわからない。スタッコについて詳しく知らない。
このような方でもわかりやすいように、スタッコ仕上げの方法やメリット・デメリット、費用を紹介していきます!
スタッコについて気になる方はぜひご覧ください!
もくじ
スタッコとは
スタッコとは外壁塗装の仕上げ材で、凸凹の外壁面を形成することができます。
凸凹の表面やランダムな模様は高級感を演出することができ、さらに費用が安いということで定番の仕上げ方法となっています。
化粧漆喰(しっくい)とも呼ばれ、外観がきれいではない部分に塗装して美観を整えます。
スタッコはセメント・砂・石灰・水を混ぜて作られます。顔料を含めて色を付けることができ、最近では強度を高めるためにガラス繊維などを混ぜたものや、意匠性を演出するために人口の大理石を混ぜたものもあります。
スタッコは定番の仕上げ方法
スタッコは、外壁を守る素材として十分な耐久性を兼ね備えていて、約10年の耐用年数を誇ります。そのため、サイディングボードやガルバリウム鋼板など優れた外壁材が登場している現在でも、定番の外壁仕上げ方法となっています。
「湿式」「乾式」と2つの仕上げ方法のうち、スタッコは湿式に当てはまり、湿った柔らかい状態で塗装し、乾燥するととても固くなる性質を持っています。
サイディングボードなどで外壁を仕上げる方法は、乾式にあたります。
スタッコ仕上げに見られる劣化症状
スタッコ仕上げは、べた塗の平らな外壁面を形成するのではなく、凸凹の外壁麺を作るので、独特の劣化症状が現れることがあります。
そこで、ここではまずスタッコ仕上げ独特の劣化症状を紹介していきます。スタッコ仕上げを考えている方は、劣化症状についてどんなものがあるのか確認しておきましょう。
汚れが隙間に入り込んでしまう
表面に多くの凸凹を形成するスタッコは、凸凹の間に汚れが溜まってしまいがちです。表面が平でない分、一度溜まった汚れはなかなか落ちづらくなってしまい亜m、す。
凸凹の隙間には、土埃や排気ガス、カビコケが蓄積・発生します。スポンジや水洗いでは簡単に落とせなくなってしまうので注意が必要です。
スタッコ仕上げに溜まった汚れが気になるばあいは、高圧洗浄やこまめなメンテナンスによってスタッコ仕上げ面の美観を保ちましょう。汚れは蓄積すると皿に落としづらくなってしまいますので、普段からのメンテナンスが大切になります。
塗膜の膨れ
スタッコに膨れが生じてしまう原因の多くは、業者による施工ミスです。
スタッコの凸凹には、汚れだけでなく空気も溜まってしまいます。そのため、弾性塗料のなどで塗装すると、凸凹部分の隙間に入った空気が塗面を持ちあえて膨れさせてしまうことがあるのです。
また、サイディングボードなど断熱性が高い外壁材の場合、男性スタッコを上から塗装すると外壁材の熱が塗膜を膨れさせてしまいます。
塗膜の膨れは、塗料の耐用年数を短くしてしまいます。それゆえメンテナンスが予想・徒弟より早く必要になってしまうかもしれません。
剥がれ
塗料は、耐用年数を過ぎると剥がれが生じてしまします。ですが、耐用年数を超えての剥がれであれば、正常な劣化と言えます。
しかし、剥がれの中には施工ミス・施工不良によるものがあるのです。施工ミスによる剥がれは、塗装から数週間・数か月で症状が現れてしまいます。そうなると、外壁をしっかり守れず、ダメージを与えてしまいます。
スタッコの剥がれは、主に塗料の密着不足が原因になります。業者の施工不良によって塗料が下地に密着できていないということです。
下地の中にはスタッコと相性が悪いものがあります。たとえば、モルタル壁などは塗料が密着しにくくなっていますので、塗装しても早期に剥がれてしまうことが多いです。
ひび割れ
スタッコに限らず、外壁仕上げ材はひび割れしやすい性質があります。
そのため、スタッコ仕上げにする際は、塗装完成時にひび割れが生じないように注意が必要です。
しかし、施工に注意していても塗装からある程度年数が経つと、地震や小さな建物の動きによって小さなひび割れが生じてしまうことがあります。
このように、スタッコ仕上げはひび割れが生じやすいということを頭に入れておきましょう。
と言っても、スタッコにひびが入ってしまったからと言ってすぐに雨漏りを引き起こしてしまうということではないので安心してください。
スタッコ仕上げのメリット
スタッコ仕上げの劣化症状をしっかりと理解したうえで施工とすれば、メリットは多くあります。ということで、ここからはスタッコ仕上げのメリットを紹介していきます。
スタッコ仕上げのメリットは以下の3つです。
- 外観の重量感と高級感を演出できる
- 費用が安い
- 耐久性に優れている
それでは、以上の3点について1つずつ詳しく紹介していきます。
外観の重量感と高級感を演出
スタッコ仕上げがなぜ、長年定番の仕上げ方法として利用されているのかというと、外観の高級感や重量感を演出できるからです。
スタッコ仕上げは、リシンなど他の仕上げ方法よりも厚く塗装するので、一見石材でできたような外観にすることができます。
このような特徴を持っているので、石造りの家や店舗のようにするためにカラーを石材に似合う色にするとなお重量感や高級感が増します。
個性的で、自慢できる外壁にしたいという方は、ぜひスタッコでの仕上げを取り入れてみてください!
費用が安い
重量感、高級感を演出するのに、安い費用で演出できたらうれしいですよね!
「どうせ高いんでしょ」と諦め気味のあなた。そんなに悲観的にならないでください。なんと、比較的安い値段でスタッコ仕上げにすることができるのです。
それでは、どれくらいの値段でできるのか紹介していきます。
塗料メーカー | 塗料名 | 単価/㎡ |
---|---|---|
エスケー化研 | 弾性アクリルスタッコ | 吹放し仕上げ 3,500円
凸部処理仕上げ 3,800円 小粒仕上げ 2,800円 |
日本ペイント | ニッペタイルラックスタッコ | 869~1738円 |
このように、スタッコ仕上げは特別高いというわけではないのです。日本ペイントから出ている仕上げ用塗料は特に安いです。
高級感があって、重量感があっても比較的安価で施工することができるので、興味をある方はぜひ試してみてください。
耐久性に優れている
また、スタッコ仕上げは耐久性に優れています。スタッコの耐久性は6~10年ほどで、中塗り・上塗り塗料と同じくらいの耐用年数となっています。
耐久性が高いので、これまで長い間仕上げ素材として使われてきたのが納得できます。
さらに、スタッコ仕上げはリシン仕上げよりも厚く吹き付けで施工するので、ほかの仕上げ方法よりも耐久性を高めることができます。厚みは5~10mm程度となっています。
厚みを持たせて福付けた後に、ローラーで外壁面へ模様を付けていきます。そのため、目立ってしまうつなぎ目もしっかりカバーでき、石材のような立体感を演出することができるのです。
スタッコ仕上げのデメリット
反対にスタッコ仕上げのデメリットを見ていきましょう。メリットだけに目を向けてしまっていると、」あとで後悔することになってしまいかねません。
メリットを魅力に感じるのはいいですが、しっかりデメリットも頭にいれておきましょう。
スタッコ仕上げは汚れやすい
前でも紹介した通り、スタッコ仕上げは凸凹があるため汚れをためやすくなっています。そのため、メンテナンスをしていないと汚れの目立つ外壁になってしまうのです。
たとえば、窓枠の下など、雨だれの影響を受ける場所は、茶色や黒い汚れが付きやすいです。
汚れが気になるという方は、外壁の塗装色を決める際に明るい色を避けましょう。濃く暗めの色を選択すると、比較的汚れが目立たないのでおすすめです。
フィラーによってデメリットを防ぐ
汚れが付きやすいというデメリットは、スタッコの表面がザラザラしているからです。汚れをキャッチしていると言えばわかりやすいかもしれません。
このザラつきをなくすと、汚れの付きやすさを軽減することができます。
ザラつきをなくすには、微弾性フィラーという塗料を下塗り剤として利用します。微弾性フィラーを塗装しておくことで、スタッコの凸凹部分をしっかり塗装できるので汚れが付きにくくなるのです。
再塗装時に塗料を多く使用する
スタッコ仕上げは、平らな塗装に比べて塗料を約3倍近く使用します。理由は簡単で、スタッコ仕上げは凸凹なゆえ、隙間まで塗装しなければならないので単純に塗料が多く必要になるのです。
そのため、スタッコ仕上げでは塗料を多く消費すると考えましょう。
塗装前の準備が大切
スタッコの表面に劣化現象の一つであるチョーキングが見られる場合は、塗装前に汚れをきれいに落とすことが必要になります。
チョーキングとは塗膜が劣化して粉上になったものです。これの上から塗装しても塗料がしっかり付着しないので注意しましょう。
スタッコの再塗装前には、高圧洗浄で汚れをきれいに落としてもらいましょう。
優良業者に塗装を依頼しよう
スタッコ仕上げは、凸凹の表面を形成するため、通常の塗装より技術が必要になります。それゆえ、スタッコ仕上げで塗装したいという場合は優良で信頼できる業者に塗装依頼をしましょう。
また、腕は確かでも、塗料を薄めてスタッコ小野塗装をする業者もいるので注意が必要です。塗料に粘り気があるより、水のようにサラサラなほうが凸凹の間に塗料が浸透しますよね。
そのため、わざと塗料を薄めて塗装する業者がいます。このよう悪徳業者は塗料代を浮かしているにも関わらず、通常の料金を請求するというのが手口です。
塗料は薄めてしまうと本来の機能を発揮できなくなってしまいます。そのため、耐用年数持たずに劣化現象が始まってしまいます。
完璧で長く持つ塗装を求めるなら、優良業者を探しましょう。